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生誕百年 三島由紀夫 「能楽」という底流をめぐって
”金閣はなほ耀やいてゐた。あの「弱法師」の俊徳丸が観た日想観の景色のやうに 『金閣寺』*”
能《弱法師》は三島由紀夫にとってひときわ思い入れのある演目のようだ。代表作となる『金閣寺』(1956)の中で触れ、さらに四年後、戯曲『弱法師―近代能楽集ノ内』(1960)を発表した。
日想観とは日没を拝み極楽浄土を観想することだが、太平洋戦争中に少年から青年へと移る時期を生きた彼は、自作では、この夕映えのシーンを空襲の記憶として置き換えてみせる。
能の「難波の致景」と三島版の「この世のおわり」—二人の俊徳はその心眼に対照的な風景を映して舞台を照らす!
三島が手がけたジャンル・主題は多岐にわたるが、ミステリやSFの味わいを持つ小説もある。では狂言からはサスペンス仕立ての《苞山伏》をご紹介。弁当を食べた犯人は誰?山伏の不思議な魅力とは?
*『決定版 三島由紀夫全集6』2001、新潮社、269p
開催概要
日時 | 2025年10月19日(日)14:00開演(13:00開場) |
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会場 | 名古屋能楽堂 |
料金 |
指定席:4,200円 自由席:一般3,200円/学生(25歳以下)2,000円 ※学生券は25歳(大学生)以下を対象とします。 |
問合せ | 名古屋能楽堂 TEL 052-231-0088 |
チケット購入・申し込み | 8月7日(木)~発売
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演目
13:45より開演前ショート解説:『弱法師』について 内藤飛能(シテ方宝生流)
狂言「苞山伏」(和泉流)シテ:野村信朗
能「弱法師」(宝生流)シテ:衣斐愛
朗読劇「弱法師」(三島由紀夫『近代能楽集』より)演出:いのこ福代/出演:菅沼翔也 ほか