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第4回を迎える次世代アーティスト企画展では、岩倉市で拠点を構えるオルタナティヴスペース「hazi」「場七」で活動する作家たちによる展覧会を開催します。
未来を担う若手アーティストたちによって市民ギャラリー栄から広がる創造のネットワークをお楽しみください。
開催概要
日時 | 2025年7月8日(火)~7月27日(日) 9:30~19:00(※日曜は17:00まで/月曜休館) |
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会場 | 市民ギャラリー栄 7階 第3展示室 |
料金 | 無料 |
問合せ | 市民ギャラリー栄 052-265-0461 |
はじめに
社会の多様化が加速度的に進むなかで、公共施設としての市民ギャラリー栄の役割も、今まさに新たな局面を迎えていると認識しています。第4回を迎える次世代アーティスト企画展では、これまでの積み重ねの中から、少しずつではありますが、新たな表現の芽が確かに育ち始めています。今回も、未来を担うアーティストたちとともに、企画性の高い展覧会を開催できることを心より嬉しく感じています。今後も、アートを通じて未来へとつながる創造的なネットワークが、この市民ギャラリー栄から広がっていくことを心から願っております。
―市民ギャラリー栄館長 宮田健
Barrackの3回目のディレクションによる本企画展ではProject Space hazi、場七という二つのオルタナティヴスペースの紹介をしたい。岩倉市で拠点を構える両スペースはただの共同アトリエではない。haziは愛知に留まらず県外、海外からもアーティストを招聘し滞在制作や発表の場を提供したりアーティスト同士の交流を図る活動をしている。そのhaziの主宰でもあるコーディネーターの大野高輝の協力の元2024年に同じく岩倉に出来たのが場七である。場七はhaziとは違いアーティストの理論と実践の場である(たぶん)。始動してからまだ1年と活動内容自体が薄めではあるが、本企画が今後の展開の布石になっていけばと思う。
市民ギャラリー栄というメインストリームでオルタナティヴとしてどのような展開をして、今後どのような活動をしていくのかを見守りたいと同時に、愛知/東海地方のオルタナティヴスペースのあり方を探る機会になればとても意義のある企画になるのではないかと思う。
―Art Space & Cafe Barrack 古畑大気
展覧会概要
Project Space hazi 「ぼくたちのスーベニア」
スーベニア(お土産)は本来、旅行先での経験や物語を凝縮した「欠片」であり、思い出の拠り所となります。私たちはフとそれを見た時に、旅先での思い出を思い出すことでしょう。また、アーティストにとって旅行をリサーチと呼ぶことがあります。それはただの資料集めではなく、その場所の文化、歴史、自然、人々との深い関係性を構築するプロセスです。
この展覧会では、国内外のアーティストたちが訪れた地で購入、もしくは自ら作った「スーベニア」を展示します。それぞれの「スーベニア」を通して、まだ行ったことのない土地や、新たな文化に思いを馳せるきっかけとなるでしょう。
参加作家
入江早耶、 エリオット・ヘイグ+澤田奈々、 澤谷香凜、 繁、 下浦萌香、 五月女かおる、高梨麻梨香、 田上碧、 田村久留美、 田村友一郎、 ダンゴムシSTUDIO、 中﨑由梨、中野岳、 ノセレーナ、 福田良亮、 福永みくら、 森田明日香、 湯浅要、横内賢太郎、 Yuki Jungesblut
haziとは
Project Space haziは企画展やアーティスト・イン・レジデンスプログラムをベースとした文化センターです。現代において最も重要で刺激的なアーティストの試みを共に実践していきます。また、アーティストと鑑賞者、それぞれの立場による新たな芸術的価値の探求を行っていきます。
場七 「斑点を結ぶ」
場七は、本展が開催される2025年7月に一周年を迎えます。若手アーティストを中心に各々の関心と実践を持ち寄る場として運営されてきたこの場所は、個人の延長としての集団のあり方を模索する中で、メンバーの私的な提案によるイベントの実施や、「部活」という形態をとっている。
『斑点を結ぶ』は、場七という場所を周知してもらうと同時に、我々自身が場七やそこに出入りする人々の姿を捉える機会として、メンバー個人による作品と、それぞれが主催する部活単位での発表によるグループ展を行います。これまで民家の一室を通して実践してきた場七が展示スペースである市民ギャラリー栄に赴き、斑点である我々を結ぶことで浮かび上がる場七の輪郭をぜひご覧ください。
参加作家
玉田大和、 大野高輝、 森田健、 林亮太、 杉山仁彦、新川未悠、 平岡真生、 荻野斗樹 ほか
場七とは
「場七」は共同スタジオ、コミュニティスペース、住居など複合的な機能を持つアートスペースで、愛知県岩倉市の民家を借りて運営しています。場七では、個々の活動から生まれる「知識の交換」と「企画し実践する」を重視しており、現在の参加メンバーは美術に限らず様々な専門性のある10名が在籍中です。「知識の交換」と「企画し実践する」を実行する手段としては、「部活」を場七内でそれぞれのメンバーが立ち上げたり、外部向けのトークイベントなどを行っています。
また、食事や談話を通した交流の場としても日頃から使用し、このような活動を通して理論と実践の双方を育み、場七に関わる人々にとって有意義な場となることを模索しています。
ディレクション・主催
Art Space & Cafe Barrack
美術家の近藤佳那子と古畑大気によるアートユニット、及びスペース名。2017年より愛知県瀬戸市にて「Art Space & Cafe Barrack」をオープン。同スペースで月ごとの展覧会を企画しながら、Barrackとして様々なアートイベントやプロジェクトに参加する。また、2019年より瀬戸市にて地元ゆかりの作家たちに声をかけ、3年に一度のペースで瀬戸現代美術展(企画・参加)を開催。
市民ギャラリー栄では、2024年に第2回、第3回 次世代アーティスト企画展をディレクション。
主催
イベント情報
上映会
【場七映画倶楽部 in 栄】
場七倶楽部で今回メンバーがそれぞれ制作した、展示もされている4つの映像作品群『パチ公』を、映画に即した「上映」という形で鑑賞していただきます。7月16日(水)には、SLOW ART CENTER NAGOYAにて「出張!場七映画倶楽部」と題し、野外上映に加えて講評・議論を行います。
『パチ公』上映会 7/9(水)17:10~18:00 7/19(土)17:10~18:00 7/23(水)15:10~16:00
出張!場七映画倶楽部「パチ公」上映会 in SLOW ART CENTER NAGOYA
7/16(水)18:00~20:30 ※野外上映 ※会場:SLOW ART CENTER NAGOYA
【いつもの映画倶楽部「今やっている映画について語る」】
現在公開されている映画を一本ピックアップし、事前に参加者には鑑賞してもらい、その映画について多角的に掘り下げます。
7/23(水)16:00~18:00
ワークショップ
「日々のかたち、明日の種」
「ささかやで、私的な歴史」を集めていくことで、ごく稀に一つの時代の大きなうねりが立ち上がる瞬間があります。 本ワークショップでは、そうした一人称の歴史を「すごろく」という形式に置き換えて可視化し、他者と共有します。小さな物語をていねいに扱い、語られなかった日々のかたちに耳をすまし、明日の種をまく試みです。
7/8(火)14:00~16:00 ※順次入替制
「Clay Workshop」
❶ 粘土のワークショップ ※参加費500円(材料込)
陶芸用の粘土を用いたワークショップを開催します。手のひらに収まる粘土の塊から、一緒に器を作りましょう!
7月13日(日) 13:00 -17:00
❷ 希望者のみ焼成 ※参加費500円(材料込)
SLOW ART CENTER NAGOYAにて作品を焼成します。水に溶ける粘土が、陶器へと変わっていく過程を体験しましょう!
7月25日(金) 18:00 - 21:00(会場:スローアートセンター)
トーク・座談会
いつもの芸活
メンバーが執筆したレビューを見せ合い、意見交流を行います。
7月12日(土)16:00~18:00
Barrackさんに質問です!
展覧会を作ることももちろん、それ以外のBarrackのこれまでの活動や、なぜそれを始めたのか・どう続けているのか、さらには今後のことなど、様々な話を伺います。
7月20日(日)14:00~15:30
haziの円卓 feat.場七メンバー+場七メンバー座談会
展示最終日にあわせて開催するこのイベントでは、アーティストらが現在取り組む活動や作品などを持ち寄り、アーティスト同士による公開講評会を行います。それぞれの活動や作品を持ち寄ることで、お互いの違いに目を向けながら、異なる実践が共に在ることの意味を探ります。
また、場七メンバー座談会では、本展に出品した作品についてはもちろん、一周年を迎えた場七を振り返り、これまでのこと、これからのことを語り合います。
7月27日(日)
10:00~15:00 ・haziの円卓 feat.場七メンバー(お昼休憩あり)
15:00~17:00 ・場七メンバー座談会