【第42回】加藤 条山 先生
舞台での失敗
長く演奏家を続けていると舞台での失敗談は数多くあります。楽器を構えてじっとして演奏するので何となくミスは少なそうなイメージですが。以前夏の演奏で書かせて頂きましたが、夏は暑い上に舞台は照明で一段と暑いのです。流れてくる汗が目に入り瞬きした間に譜面を見ている場所を間違えたりして、合奏がズレてしまったことも。
また楽譜が複数枚になる曲では、当然一枚目、二枚目と進行していきます。ところが譜面をめくると何と、一枚目の次に三枚目が出てきて「あら〜」となった事もあります。ちゃんと順番をセットしたはずなのに…これにはめちゃくちゃ焦りました。
舞台では私達は紋付き袴を着用する事が多いです。袴には行灯袴(あんどん袴はスカートタイプで中に仕切りがないタイプ)と馬乗り袴(ズボンやキュロットの様に二股に分かれているタイプ)があります。動きやすいので私は馬乗りタイプを着用しています。
曲と曲の短い間に速着替えが必要な事もあるのですが、一度だけ慌てて着て舞台へ走っていって、椅子に座ったら片方に両足を入れて着てしまっていたことがありました(確かに走り難かった)。仕方がないのでそのまま演奏しましたが(その舞台は大勢での演奏だったので客席からでもわからなかったと思います)慌てると碌な事がありませんね。
これらはまだまだ失敗談のほんの一部です。すました顔で演奏している姿は、何事もないかのように落ち着いて見えるかも知れません。でもその裏でハプニングはいっぱい起きているのですよ。
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こちらは一曲演奏すると25分前後要する曲で全8ページ(4枚)あります
更新日:2026.09.06
【第41回】國分 入道光雲 先生
和太鼓の力を信じ… それを受け継ぐ
(2026年5月号の続きです) さて予選通過で子ども達も、親御さんたちも大喜び、私は本当にビックリ仰天で、正直子ども達の実力を甘く見ていたのだなと反省しつつ、実はもう一つのビックリがあったのです。実はこの東京国際和太鼓コンテスト、大太鼓一人打ち部門というものもあり、子ども達に刺激を受けたこともあり、こっそり自分の大太鼓のビデオもとって、これもダメもとで送っておいたのです。組太鼓ジュニア以上に大太鼓部門は全国の大太鼓うちのハイレベルな演奏者が鎬を削る大会、子どもたちと共に戦う意思を見せるべき!と少し勘違いして応募していたのですが、なんと私のところへも、予選通過の通知が届いたのです。
うれしいと同時に…どうしよう…本選に出る以上はこの先のレベルに上げていかないと…。
子どもへそして自分自身へ今後どれだけの枷をかけ、諸々に対応していかなければならないことを想像したとき、冷や汗しか出てこない自分がいたのです。本選通過の書面に「課題曲+オリジナル曲の演奏」とあるのです…。
課題曲…え…何のこと?沸きに沸いている子どもと父兄、そして私のもとに本選で演奏しなければいけない課題曲の楽譜が送られてきました。A3、20ページ以上に及ぶおたまじゃくしの大行列…。
私実は楽譜読めないままここまで来ていたのです。そもそも、和太鼓を始めた時に口唱歌という方法で曲を覚えてきました。例えば「ドン・ドン・ドン・トコ・ヨカッタ・ナアア」と言葉譜に変換し覚えていたので、子ども達もこの方法で曲を作り、練習もさせてきました。が、ここへ来て、とうとう楽譜という、生まれて40年近く触れないようにしていた世界に触れざるをえなくなってしまいました。それも、ジュニア部門と大太鼓部門の2曲。冷や汗だけではなく、体中の毛穴が開き、あれだけ大切で楽しい太鼓教室という空間に、初めて、行くのが怖くてしょうがない思いをしたのです。
楽譜が到着してからの1週間は正に生き地獄、本屋で「誰でもわかる音符の読み方」みたいな本を買い、小学校の音楽の授業の時間ふざけていたことを後悔しつつ、楽譜を言葉譜に変換しようとしたものの…1ページも進むことなく、課題曲の正体が全くつかめないまま、太鼓教室に行く、子どもや親御さんは、どんな曲になってるんだろう!とワクワクの気分で集まってくる中、私は一言も課題曲のことには触れず、「とにかく予選を通った以上、基本の実力を底上げしなれば話にならない!課題曲に取り組めるだけの、体力と演奏力を養え!」と豪語し、とにかく昭和の体育会系の指導方針を前面に出し、徹底して打ち込みをさせていました。
しかしその練習内容が、さすがに3週目に入ると、ある親御さんから、こんな言葉が出てきました。「先生。そろそろ課題曲の練習始めたほうが良いのではないでしょうか…」
とうとう一番言われたくない言葉がかかってしまったのです。
更新日:2026.09.06
【第40回】石田 巳賀 先生
第12回「花に恋して〜葉月」
眩しい太陽が降り注ぐ季節、朝顔やひまわりが街を彩り始めました。夏の花で忘れてはならないのが、世界中で愛され続ける「百合」です。凛とした佇まいと気品あふれる香りを持つ百合は、「花の女王」と称される特別な存在。日本には世界の百合の原種がおよそ6分の1も存在することから、“百合の王国”と呼ばれています。中でも近年高い人気を誇る純白の大輪「カサブランカ」は、日本原産の百合3種をもとにオランダで生み出された園芸品種。ルーツが日本にある事に驚かされます。
写真の作品は、「愛知県指定有形文化財 伊藤家住宅×花とデジタルアートの祭典」(企画:株式会社一旗/2021年)にて発表したものです。カサブランカ・かすみ草・ビロウヤシを大胆に用い、そこへプロジェクションマッピングを融合。花々に幻想的な光と模様を映し出すことで、伝統とデジタルアートが響き合う、唯一無二の空間を創り上げました。
そして2026年8月23日(日)11時より、北文化小劇場にて、芸どころ名古屋公演「いけばな × 音楽 Re:grow」を開催いたします。創流104年を誇るいけばな石田流と、三味線・DJ・ドラムによる迫力の生演奏が交差する、一日限りの特別公演です。花が生み出す美しさと、音楽が呼び覚ます高揚感が重なり合う瞬間を、ぜひ劇場でご体感ください。
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©「愛知県指定有形文化財 伊藤家住宅×花とデジタルアートの祭典」(企画:株式会社一旗 2021年)
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©「愛知県指定有形文化財 伊藤家住宅×花とデジタルアートの祭典」(企画:株式会社一旗 2021年)
更新日:2026.09.06
【第39回】華房 小真 先生
端唄って何?其の九
7月に入れば、「梅雨」もようやく明けます。先日、いつも食事に行くお店の女将さんと、しばし「雨」談義をしました。日本語の「雨」の種類の多いこと!梅雨、五月雨、時雨、やらずの雨など、書ききれない程です。また土地独特の方言を含めた「雨」表現も合わせるとさらに数えきれないと思います。日本人にとっては、作物を育てる恵みの雨、または自然災害など、密接に暮らしと関わりあいがあります。
季節を感じさせるだけではなく、情景や心情をこめた雨の言葉もたくさんあります。端唄、小唄にもこの数々の雨をモチーフ、またはエッセンスとして歌詞や曲の中に取り入れて、季節・風情・心情をあらわした曲目がたくさんあります。「春雨」「五月雨や」「夕立」、また唐人お吉の哀しいさだめを歌った「柳の雨」いずれも情緒たっぷりの曲ばかり。
「柳の雨」は、大流行作家(作詞:西條八十/長田幹彦、作曲:佐々紅華)が手掛けて、人気歌手の小唄勝太郎が唄った、ビクターから昭和7年6月に発売されたヒット曲の端唄です。今でも人気があり、必ず演奏会でも聞かれる曲で、舞踊曲としてもたいへん人気のある曲です。柳の雨のモチーフとなった、幕末明治に生きた「唐人お吉」は、下田の芸者でしたが、開国を迫るアメリカ合衆国の外交官タウンゼント•ハリスの元に国より遣わせられます。たった3日でハリスから解雇されたお吉は、外国人の妾という色眼鏡で世間から見られ、初恋の男性と夫婦になるも離縁。幾多の苦難の末、時代の波に弄ばれた憐れなお吉は哀しい生涯を終えます。そのお吉の哀しい生涯を題材に、江戸端唄「夕暮」を全般に楽曲で使用して途中新内調の三味線の音を入れて、4分弱で構成し、哀調溢れるドラマチックな曲に仕上げられています。発売後は大ヒットとなりました。唐人お吉は、下田の芸者で出ておりましたが、生まれは現在の愛知県知多郡南知多町内海です。今もお吉の生家跡があり、南知多の海を見るように静かにお吉の碑は建っています。
「柳の雨」
行く水に 雨はそぼ降る 河岸の灯よ
傘が二つに 人影も 更けてさみしき あの流し
駕篭で行くのはお吉じゃないか
下田港の春の雨 泣けば椿の花が散る
アレ 糸の音も 忍び音に
柳は泣いて いるわいな
更新日:2026.09.06
【第38回】加藤 条山 先生
楽器の難しさ
楽器を演奏するのは難しい、という話を時々耳にします。では、楽器を奏するの才能は必要なんでしょうか。私は才能というのはあまり関係ないのでは、と思うのです。私は58年尺八を吹いてきましたが、自分は上手いな〜なんて思った事はありません。では何をやっても中庸な私を長い間惹きつけてきたのは、どんな理由があるのでしょう。
例えばスポーツ競技だったらどうでしょう。タイムが縮まったりすれば喜びに繋がりますし、勝負ごとですと勝てば自分は強いのかな、ともっと頑張ろうと励みになります。では、楽器はどうでしょう。
毎日練習をするのですが、目に見えての変化は数値には表すことが出来ません。確かにスポーツでも練習が即結果に繋がるかといえばそうではありませんが、努力の結果として数値で確認出来るのは喜びがありますよね。楽器も同じ様な事ですが、練習を積み重ね、音色等が変化して行くのを自分自身で感じ取らないといけません。そこには常に自分の音(大きさ、密度、艶等)の変化を記憶しておくことが必要になります。きっと私を長い間惹きつけてきたのは、その音色の変化なんだな〜と思います。私はたまたま尺八という楽器でしたが、楽器に携わる人は多かれ少なかれ、そんな感覚を感じながら努力を積み重ねているのではないでしょうか。でも楽器は楽のしく演奏出来ればそれが一番。楽しみを忘れてはいけませんね。
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写真はコロナ禍での親子舞台です。
更新日:2026.09.02
【第37回】國分 入道光雲 先生
和太鼓の力を信じ…それを受け継ぐ
今私は転輪太鼓の代表を息子に託し、60歳だからこそできる新しい和太鼓活動に取り組み始めました。JAZZとのセッション、ヒーリング音楽としての和太鼓演奏の構築、大好きなサザンオールスターズの曲とのコラボ(笑)
しかしこんなことが出来るのも息子である國分大志郎のおかげです。彼が小さいころ、私は剣道の全日本の選手に育てようと、保育園のころから超スパルタの稽古を強いてしまい、剣道嫌いにさせてしまった過去があり、彼が和太鼓に触れ出したときは、一切何も干渉しないで見守っていました。彼が十代後半のころ受けたテレビ取材の折「太鼓は父から強制されたこともないですが、教わったこともありません」とはっきり言い切られたこともあります(笑)
和太鼓をはじめ息子も興味を持ちだしたころ、地元での演奏活動も増え、次第に転輪太鼓に入りたいという一般のかたが増え、そして、子ども達の参加者も増え、所帯が大きくなるにつれて、運営費の負担が大きくなり、そのころから太鼓教室という形で月謝をいただきながら、和太鼓の指導をする立場になりました。子供が増えるということは、その背景に親御さんがいることになります。特にお母さん方は熱心な方が多く、中には私以上に熱血指導を我が子にしている方も出始め、困惑している子供の気持ちも、必死な親御さんの気持ちもわかるので、そんな方には自ら太鼓をやってみてはとお勧めし体験していただくと、和太鼓の練習の大変さが分かって頂け、その後は熱血指導から、大事に見守る形に変わるか、ご自身が太鼓にはまってしまい、練習を一緒に始める方も出てきました。
まあそのおかげで、自分が口出しする前に自分が上手く成るような形に変わるので、こちらも我が子に関しては何も言わなくなるということになりました。
そんな中でジュニアチームをいよいよ組める人数と、技量が整い、様々な場所で、本番を重ね始めたころ、一人の父兄が「先生そろそろ東京国際和太鼓コンテストに出てみませんか?」と声をかけに来たのです。
このコンテストは、プロ・アマ問わず出場可能な、当時日本で最高峰といわれていたコンテストです。何事にも積極的に動く私、周りが無理だと言えば言うほど、その無理を通してみたくなる性格の私ですが、このコンテストに関しては(そう簡単に言われても、予選も通してもらえない)と思っていましたから、「いやいやまだまだ早いですよ」と消極的な答えをしたのですが…。ところが、ここからほかの親御さんの押しが強くなるだけでなく、子どもたちにも、積極的な思いをぶつけられ、確かに予選のビデオ審査用の映像を撮ることで、みんなの気持ちが少しでも前向きになるなら、「ビデオ撮りぐらいはやっても良いか」と思い、押し切られるようにしてビデオ撮影を行いました。
するとどうでしょう、演奏する子供たちはもちろん、応援する親御さんたちの気迫が尋常ではなく、親子ともども、まるで私に勝負を挑むような迫力の演奏が行われました。
そのビデオを東京国際和太鼓コンテスト事務局へ送付、数週間後、事務局より通知が届き、その結果は…
初挑戦にして、全国予選通過、コンテスト本選への出場が決定したのです。
更新日:2026.09.02
【第36回】石田 巳賀 先生
第11回「花に恋して〜卯月」
4月は、新たなスタートを迎える季節です。やわらかな春の陽気に包まれ、自然の中では次々と花が咲き始めます。3月下旬から4月上旬にかけては染井吉野の桜が見頃を迎え、淡い花色が人々の心を和ませてくれます。続いて4月中旬から5月中旬にかけては「牡丹桜(ボタンザクラ)」が美しい時期となります。八重咲きの花姿は牡丹を思わせ、花と同時に新芽が芽吹くため、比較的長く開花を楽しめるのが特長です。また、この頃には藤の花も咲き始め、春から初夏へと移ろう季節の美しさを感じさせます。
今回の作品は、大阪の高島屋で開催された日本いけばな芸術展に出品したものです。縦横およそ160センチの三人席という広い空間で、恩師である深川美翠先生、平田明翠先生と共にいけた、思い出深い作品となりました。テーマは『源氏物語』より「忍ぶ恋」。幼い若紫が春の花の下で無邪気に手鞠遊びをする様子を、物陰から静かに見守る光源氏の姿を重ね、控えめながらも深い想いを表現しています。花材には、牡丹桜、レンギョウ、藤、シャガを用いました。
石田流いけばなの特長は、花の形や色だけでなく、物語性や心情を大切にしながら作品をいける点にあります。花をいける際に、好きな物語や音楽、情景を思い浮かべてみることで、作品の世界がより豊かに広がります。そうして生まれた一作一作が、世界に一つだけのかけがえのない表現となるのです。
更新日:2026.02.26
【第35回】加藤 条山 先生
冬の演奏
尺八に関わらず、邦楽器は季節によって凄く影響を受けます。夏の演奏会では気温が高い為、楽器が暖かくなりピッチ(音程)が高くなったり、汗で楽器を当てる場所が滑りやすくなったり、とデメリットもありますが、温度湿度が高いと尺八は鳴りやすいので、メリットでもあります(三味線は温度湿度が高いと、皮の管理が大変なようなので、一概に和楽器全体にとって良いかはわかりません……)。
では、冬はどうでしょう。
気温も湿度も低い日が殆どです。尺八にとって、鳴らし難く、外気温が低いと直ぐに尺八が冷えてしまいます。寒い時は楽器が冷えているとピッチも低くなるので、劇場では、楽屋入りしたら早めにウォームアップして尺八を暖めます。
冬は更なる困難があります。それは、低温と低湿度から暖炉や暖房のついた部屋へ楽器を持ち込む事で、尺八が割れてしまうことです(逆もまた然り)。これは尺八にとって致命的です。
急な温度湿度変化に、竹で出来ている尺八が耐えきれず、縦にパックリ割れてしまう事があります。勿論、修理代金もかかりますし、修理後は写真のように、ぐるぐるといっぱい鉢巻をすることになります(右が修理した尺八)。
最悪のケースだと、楽器自体が使い物にならなくなる事も……。想像するだけで、身震いしてしまいます。
元来自然の素材を楽器とする和の文化ですが、現代はどこにでも人にとっては快適な温度変化があり、ある種植物にとっては、不自然な環境なのだな、と感じます。改めて、丁寧に扱わねばと再認識させられますね。
更新日:2026.01.24
【第34回】國分 入道光雲 先生
和太鼓の力~Part7~
(前回からの続きとなります)
この経験が、今の私を作ってくれました。そして今その意志を継いで、息子が代表を引き継ぎ、多くの子供たちに指導を行い、新しい太鼓の打ち手を育成し、その子たちの成長と共に新しい転輪太鼓が生まれようとしています。
国内だけでなく、海外でもその太鼓の響きを多くの方に聞いていただけるようになりました、近年では2025年4月にエジプトのギザにあるスフィンクスの前の特設ステージで世界初の和太鼓演奏をさせていただきました。
多くのエジプトの方々に、和太鼓を通じて日本の心粋と、魂が震える感動をお届けできたと思います。
さあ私も60を迎え、新たな和太鼓、太鼓の響きを模索し始めようと思います。以前にも書いたと思いますが、和太鼓の響きは、赤ちゃんがお母さんのおなかの中にいるときに聞く心音の周波数に非常に近い、さらに羊水の中にいるために様々な音が倍音として体に直接響く…人間の体は60%が水分です、和太鼓の響きが、体に共鳴を起こし、響き会うことで、新たな生み出せる、そんな和太鼓の演奏を、これから先、突き詰めていければと思います。
バチで打てば素直に音の出る和楽器、されどそんな和太鼓だからこそ奥が深い楽器でもあります。
私自身もちょっとした、勘違いから始めた和太鼓が、今では、飯の種となり、多くの方々とご縁させていただき、多くの経験を積ませていただきました、今後はこの経験をさらに一人でも多くのかたの元気・勇気・歓喜につながるよう新たな太鼓の響きを追求していこうと思います。
来年は日本一多くの子どもたちが、出演する和太鼓祭りをこの愛知で開催しようとたくらんでおります。興味のある方は今後もこのコラムをお楽しみいただけますよう(笑)
まずはいったんこのお話は締めさせていただこうと思います。最後までお付き合いいただき本当にありがとうございました。またのお話があれば、今度は転輪太鼓の子どもチームが日本一になるまでのお話でも書かせていただければと。
更新日:2025.12.28
【第33回】石田 巳賀 先生
第10回「花に恋して〜睦月」
新年あけましておめでとうございます。皆様にとって幸多き年になりますよう、心からお祈り申し上げます。今回は、お正月に飾る花材についてお話しします。
まず、代表の花材は「松」です。門松にも使用されていますね。1年中緑を絶やさないことから、不老長寿の意味を持ち、新たな年の年神様が降り立つと言われ、古来から日本ではとても大切にされている木です。
「松」とともにいける花は、格があるものを添えます。たとえば、菊や蘭など。特に菊や蘭は「四君子」(蘭、竹、梅、菊の4種の植物を指す言葉)に選ばれ、徳があるものとして大切にされています。そして菊は、日本の国花のひとつです。もうひとつは何かわかりますか?春の代表、桜です。
その他、お正月にいける花材は、千両(豊かな年になりますようにの意)、柳(災いが和らぎますようにの意)や南天(困難が吉に転じますようにの意)があります。竹を使用する時もあります。竹は繁栄と平安をもたらすと言われ、松と竹と梅をまとめて、「松竹梅」。とてもめでたい意味があります。
写真の作品は、「千年の春」のテーマでいけました。源氏物語を意識し、御所車のミニチュアに花器をおいて制作しました。松を大きくいけ、上の方に枝垂桑を添え、紅の梅もどきと白い胡蝶蘭でめでたさを表現しています。
松と菊をいけ合わせるだけでも、素敵な作品になります。ぜひいけばなを楽しんでみてください。
更新日:2025.11.28



