【第3回】華房 小真先生
「端唄は江戸期の粋で乙な流行歌」
はじめまして。
「端唄•三味線」を演奏、指導しております、端唄 華房流華の会 家元 華房小真でございます。
このたび、みなさまに伝統文化•芸能をより身近に感じていただけるように、伝統文化アドバイザーが令和5年度より創設され、伝統文化アドバイザーを拝命いたしました。
江戸時代より名古屋は芸どころといわれ、その文化はまちやそこに暮らすみなさまに脈々と伝わり、息づいています。私が演奏指導しております端唄(はうた)は短くて30秒、長くて4分弱、三味線の音に乗せて、和ごころ恋ごころ花鳥風月を唄う七五調、詠み人知らずの江戸時代の流行歌。時代を超えて令和の現代にも愛唱•演奏されています。代表的な端唄といえば皆さまもご存知の「梅は咲いたか」「お江戸日本橋」「お伊勢参り」など数々あります。お稽古ごと、歌唱•演奏は元より歌舞伎の下座音楽、落語の出囃子、時代劇、芝居の挿入歌などにも端唄は演奏されていますのでお耳馴染みもあるかと思います。
また、名古屋には古くから伝わる都々逸の元といわれる熱田神戸節、正調名古屋甚句という素晴らしい歌があります。これらの曲も江戸時代の流行歌。私は端唄と共にこの名古屋の大切な伝統歌を身近に感じて頂けるように、郷土の歌をご当地の方は元より、県外の方、皆で愛唱し拡めようという演奏•指導活動にも力を入れております。
歌は時代を写す鏡。日本の素晴らしい和文化を歌から三味線の音色から、伝統芸能を身近に感じていただければと思っております。微力ながら、芸能を通じて、またはこのエッセイを連載する中で伝統芸能、和文化の水先案内人として皆さまのお役にたてましたら幸いです。どうぞお気軽に和文化•伝統芸能のご質問などお声掛けくださいませ。よろしくお願いいたします。
更新日:2023.07.13
【第2回】加藤 条山先生
「尺八はじめまして」
この度伝統文化アドバイザーを拝命致しました尺八演奏家の加藤条山です。宜しくお願い致します。
さて、日本の伝統楽器「尺八」ですが、一度でも、ご覧になられた事はあるでしょうか。私の印象ではまだまだ認知度が低い楽器の様に思います。
私は幼い頃から、祖父や叔父が尺八をやっていた環境にあり、遊び半分に吹いていたのが、いつの間にか真剣に取り組むようになって、今では数十年にわたってプロとして、地元愛知県を中心に活動しています。
尺八は、写真にあるように、真竹を根っこから切り取り、手穴が5個だけのシンプルな楽器です。シンプルなだけに奏者の技術がダイレクトに演奏に反映される、難しい楽器です。
ですので、私は自分の音が綺麗になっていく事が、子供の頃はただ楽しく、大人になっていくにつれて、それが、音の密度や艶という要素なのだ、と気づき、それにまた魅せられました。
一般的な尺八のイメージというと、着物を着て、髭を蓄え、仙人のような年配の方が吹き、渋く掠れた音で……という感じもしますが、実は老若男女、誰もが吹ける身近な楽器です。
近年は東海地方でも、女性の方や学生の方で習われている方も少なくありません。
楽器も、どうしても高価なイメージがありますが、今は、入門者用が幅広く流通しており、昔の尺八より安価で、音も遜色なく出すことができます。
尺八だけに関わらず、箏や三味線などの和楽器も、敷居の高いイメージがあるかもしれませんが、他の音楽教室の習い事と同じ感覚で始められます。
だんだんと、劇場へ足を運んだり、習い事を始められるご時世になりました。
もし、興味があれば、私でなくても結構です、門を叩いてみてはいかがでしょうか?
そして、相談事があれば、私たち伝統文化アドバイザーへ何でもお聞きください。
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尺八
更新日:2023.07.13
【第1回】國分 入道光雲先生
「元気の種をまきましょう!」
「不易流行」俳聖 松尾芭蕉の言葉だ。
今の流行と伝統の良いところを織り交ぜ、新しいものを生み出す、和の伝統文化、芸能というものは本来こうであるべきと私も思う。
コロナに大きな打撃を受けたエンターテイメントの世界、特に劇場を中心に活動する者はその存続すら危ぶまれた。
我々、和太鼓の業界も、多くのチームが解散を余儀なくされた。
和太鼓の響きは直接体に響くからこそ意味がある・・・・しかし人接してはいけない、ネットやデジタルで仕事をする時代に入り、我々も試行錯誤しながら、和太鼓の楽しさを広げようと努力した。
YutubeやTiktokでの映像コンテンツの配信、ZOOMでの和太鼓指導、撮影した動画にオリジナルの曲とデジタル音を合わせ配信する等、まさに「不易流行」を現じてみた。
そのおかげで、今までにない斬新な作品がいくつか生まれ新しい可能性に気づく事も出来、新しい、ファンや応援してくださる方との出会も。
コロナが負の要素だけを生み出したわけではない、とも感じられるようになったころ、コロナも終息に向かい、舞台にもお客様が戻り始めた。
この約3年間、死に物狂いで活動を維持し続けた今だからこそ、改めて感じる、劇場のありがたさ、お客様のありがたさ。
その感謝の思いを熱と力に変え、一人でも多くの方に、「感動と元気」を届けたい。
そんな舞台人が、春の訪れとともに、今までにない、和の伝統と現代の流行のコラボから生まれる斬新な作品をひっさげ、手ぐすねを引いて皆様をお待ちしています。
「お帰りなさい!ようこそ劇場へ!」
更新日:2023.07.10


